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子供の病気

RSウイルス感染症Q&A

<Q1>RSウイルスとは、どのようなウイルスですか?
<A1>RSウイルスのRSとは「Respiratory Syncytial」の略です。2歳までにほぼ100%のこどもが感染するウイルスです。
ただ、一度かかっても免疫は十分に獲得されないため、その後何度も感染を繰り返します。

<Q2>RSウイルスの流行時期は、いつ頃ですか?
<A2>毎年、冬を中心に10月~3月までみられます。

<Q3>RSウイルス感染症の特徴を、教えてください
<A3>肺炎、細気管支炎や喘息性気管支炎(乳幼児で気管支に炎症がおきて、ゼイゼイし呼吸困難になる)などの呼吸器感染症をおこしやすいウイルスです。

<Q4>RSウイルス感染症の症状・経過を教えてください
<A4>まず鼻水、咳、発熱(多くは微熱程度)がみられ、2~3日間続きます。
年長児や成人(ただし高齢者以外)のほとんどは、軽い症状のみで回復します。ただし、肺炎などをおこすと5日間以上高熱が続くこともあります。
それに対し乳幼児の3割くらいは、その後次第に咳が増強し、喘鳴(ゼイゼイ)がみられるようになります。また鼻水が非常に多く、鼻閉が強いのもRSウイルスの特徴で、呼吸困難の原因となることもあります。このような状態が4~5日間続きます。
またRSウイルス感染症では発熱がないこともあります。しかし、発熱がなくとも呼吸障害が強く入院となるケースもあり、熱がないからといって安心はできません。

<Q5>RSウイルスの診断法はありますか?
<A5>鼻汁による迅速診断法があります。ただし、外来での検査が保険で認められているのは、1歳未満の乳児のみです。

<Q6>ワクチンなどの予防策はありますか?
<A6>予防のワクチンはありません。

<Q7>RSウイルス感染症の治療法はありますか?
<A7>RSウイルスに対する、特効薬はありません。
自然経過をみるしかありませんが、適切な対症療法は必要です。

<Q8>RSウイルスは、どのような経路で感染しますか?
<A8>咳やくしゃみによって鼻水や痰に含まれるウイルスが飛沫感染したり、手やおもちゃ、手すりなどに付着したウイルスで接触感染したりします。乳幼児の多い保育園などで感染が広がります。
集団生活をしていない乳児の多くは家族からの感染と考えられます。概ね家族内に持ち込むのは、軽い咳などの症状を来した年長児です。

★乳幼児(特に生後6か月未満の赤ちゃん)がRSウイルスに感染すると、重症化しやすく入院率も高いため注意が必要です。病状を適切に判断するためにも、早期の病院受診をお勧めします。